東横インフランクフルト中央駅前に泊まってみた
デイリーポータルZで「フランクフルトの東横インを見に行く」という記事を見かけました。
そういえば2018年の年始に泊まって一杯写真を撮ってきたのに整理してなかったなー、と重い腰を上げて写真を載せてみます。
私が泊まりに行ったのは、2018年1月1日〜4日の3泊。
ロシアのモスクワからポルトガルのリスボンまで鉄道旅行する途中で、ユーレイルセレクトパス (ドイツ・フランス・スペイン・ポルトガル)を使い倒してやろうと思ったのがきっかけでした。
Eurail Four Country Select Pass | Select Pass, Flexi Pass
この切符は、ICEなどの特別列車に乗る場合追加料金を払う必要があるのですが、ドイツの列車とフランスの列車で必要な追加料金をくらべると、ドイツの方がはるかに安く乗りまくれるのです(確か指定席1枚毎に5.9EURだったかな)。
折角なのでフランクフルトを拠点にハンブルクとミュンヘンを日帰りしようと計画したのですが、フランクフルト中央駅至近距離に、しかも東横インがあるのであれば、これは是非泊まりにいかなければ、という半ば「義務感」のような感じで、いつもの東横イン公式予約サイトから申し込みをしたのでした。
1日の到着時点で周りは真っ暗だったから、外観の写真はあまり撮ってませんが、ホテルの正面がちょうど格安旅行バスの発着点になっているようで、旅行客がわんさか、バスがわんさか、という感じの場所でした。
(「バスの発着点」という事で夜中まで部屋にも騒音が入る感じでした)
扉を抜けて中に入ると、広めのロビーに、「REZEPTION」の文字。おお、ドイツですね。
チェックインカウンターには3人のスタッフがいて、日本人っぽい感じの女性の方もいらっしゃいました。私は現地スタッフの方に英語で対応していただきました。
チェックインの際に、「ビジネスか観光か」と聞かれます。何でかと言うと、観光の場合には1泊2EURの観光税を払わなければいけないからとの事。残念ながら私が泊まり始めた2018年1月1日から施行されたみたいで、正月でビジネスとはさすがに言えないので正直に3泊分払ってきました。
ポイント、日本で使っているポイントカードを出すとちゃんと貯まります。「○○ポイントあるけど使う?」と言われましたが、年末年始の休日割引期間だったので、無料宿泊は別の機会にしました。
レセプションのすぐ奥がロビーになっていて、ちょっとした待ち合わせに使えます。日中〜夕方は結構混んでいたかな(多分宿泊客じゃなくてバスの客)。
更に奥には、日本の東横インと比べものにならないくらい広い食堂。これなら朝食時の熾烈な座席確保合戦をしなくても大丈夫そうですね!(笑) ちなみに夕方にはパブスペースになります。
奥の非常口方向に進むと、ロビー用のトイレと、コインランドリーがあります。
REZEPTIONの横には、東横インファンにはおなじみのパソコンとプリンター。クリスマスの余韻が残っている感じがします。
私が泊まったのは、724号室。正面側の最上階、シングルルームになります。エレベーターには8階のボタンもあったけど、何故かボタンが反応しませんでした。多分屋上かスタッフ用なのかと。
うん、とっても落ち着くいつもの風景。
居室での日本との大きな違いは、スリッパが無いこと、コンセントがドイツ用のCタイプなこと、ベッドカバーが無いこと、逆にベッドスロー(靴のまま寝た時に靴を乗せる場所)があること、そして地味に素敵だったのはテレビが壁掛けになっていること。これだけで机がとっても広く使えるんです、是非日本でも標準仕様にしてほしいなあ。
ちなみに、建物外観上のデザインの理由からか、この部屋は壁部分が内側に倒れ込んできている構造になっています(案外圧迫感がありました)。
東横インのお約束ですが、冷蔵庫は電源が切れているので、自分でスイッチを入れる必要があります。
日本の東横インファンが海外の東横インには何があるのか絶対気になる棚ですが、新約聖書、仏教書、内観本(英語・ドイツ語)、それと東横インホテル一覧でした。
ユニットバスも、日本とほぼ同じ構造です。何より嬉しいのは温水洗浄便座があること!(但し東横インおなじみのUepaというブランドですが……) 混合栓も比較的新しい東横インで見かけるコンパクトなタイプのものですね。ちなみに、レインシャワーもありましたよ!
ユニットバスでの日本との大きな違いは、ソープディスペンサーが2液タイプ(リンスインシャンプー・ボディソープ)でも3液タイプ(シャンプー・コンディショナー・ボディソープ)でもなく1液タイプということ、歯ブラシが無いこと、地味な事ですが洗面台排水口のプラスチック製の網が無いことかな。そうそう、日本では見かけない便器ブラシとゴミ箱もありましたね。
歯ブラシなんかは置いたらホテルのランクが上がって値段高くせざるを得ないから、無くてもしょうがないかなぁと思います。また、欧州はプラスチックごみへの目線が厳しいというのもあるかもしれません。
ユニットバスで特に注意が必要なのは、蒸気で居室の火災探知機が反応した場合、450EURが請求されるので、必ずドアを閉めてね、換気をMAXにしてね、という注意書きがある点です(部屋にはこの紙は無く、チェックイン時全員には配っていないかも、少なくとも私は貰わなかった)。火災報知器が直接消防署に接続されているのでしょうか。こういうものを見ると、日本とのインフラの構造の違いが見えてきて、面白いです。
朝食は、月〜金曜が06:30〜09:30、土日祝が07:00〜10:00とあります。準備ができたら日本でのおなじみの朝食開始の挨拶があって、それからいただきます。
日本の東横インと比べると、パンや野菜やチーズ・ハムといったローカライズがされているけど、ご飯とお味噌汁もあるよ、という感じでしょうか。
おそらく何を食べられるかイメージがわかりやすいと思うので、私の3泊分の朝食をお見せします。
最初の日にエッグスタンドを忘れたのはご愛嬌(ゆで卵は完熟でしたが)。
あと、ごはんもお味噌汁も一緒の器です。確かに茶碗と汁椀の調達は難しいだろうなぁ……。
ここの食堂は本当に広いので、落ち着いてご飯をいただけます。
食堂は、夕方になるとパブスペースになります。営業時間は18:00〜23:00です。
夕食も提供されていて、写真のしゃぶしゃぶセットは13EUR、ビール(500ml)は3EURです。私もそうですが、1人で食べられている方もそこそこいらっしゃったように思います。
エレベーターに貼られていたメニュー表ですが、枝豆や焼酎なんてのもありました。
ついでですが、エレベーターの中のテレビで「東京から新大阪までの東海道新幹線車窓から東横インの看板はいくつ見ることができるか」のプロモーションビデオが流れていました。日本の東横インでも食堂のテレビで上映されていますね。でもここはドイツですよ〜。
日本の東横インでも度々お世話になる、コインランドリー。
ドイツ語表記がかわいい(?)ですね。
中はこんな感じ。ドラム式の洗濯機が4台、乾燥機が4台あります。
下の段が洗濯機で、上の段が乾燥機、さらにその上にはコインボックスがあります。1EURコインが必要です。
説明書きは日本語と英語(ドイツ語無くてもいいのかな。。。)
洗濯機は2EUR(1EURコイン×2)、乾燥機は30分1EUR(但し延長する時は30分毎に再度課金する必要あり)という感じです。
洗濯機用の洗剤は、フロントで買えます。値段忘れたのですが50centsだったかと。コインランドリーの部屋はフロントからかなり離れているので、行ったり来たりしないよう、コインの両替も忘れずに。
この洗剤はパックごと洗濯機に放り込めばOKです。面白い形だなあ。
あと、ランドリーサービスもありました。実は今回の旅行は全体で12日間もあり、どこかでシャツをクリーニングに出したいと考えていましたが、旅行のほぼ中間地点でちょうど良かったです。朝出して夕方返却、年末年始の期間でも問題なく対応してもらえて、値段もこんなもんかなあという感じでありがたかったです。ちなみにシャツは金属ハンガーに「つるし」で返ってきました。
国内出張では東横インにお世話になる事が多く、前から海外の東横インにはちょっと興味があったのですが、今回の旅行経路の核となる場所で宿泊でき、色々なサービスを享受でき、また日本とほぼ同じ感覚で泊まることができて大変良かったと思っています。特に、日本のサービスを海外で展開される上で現地在住の日本人スタッフの尽力があるかと思いますが、本当にありがたく思っています。直接お伝えする機会はなかなかないのですが、この場を借りて「ありがとうございます!」
東横インは今後海外展開が進むと思いますが、私の海外での出張先や旅行先でもあちこちで泊まれるようになる事を楽しみにしています。